『H×H』新作アプリゲームは、アニメスタッフや原作の担当編集者が激烈にバックアップしている。そこで今回は特別に、新作ゲームへの熱い想いを語ってもらった。

No.1 神志那弘志さん×吉松孝博さん対談

新作アプリゲームのPVを手掛けた神志那さんと吉松さんは、アニメ『HUNTER×HUNTER』のメインスタッフ。今作の設定制作にも協力されているおふたりに、PV制作の裏側についてお話しを伺った。

神志那弘志 吉松孝博

『HUNTER×HUNTER』だからぜひ参加したいと、スタッフみんなが言ってくれた。

おふたりは「G.I.2」の企画に初期から関わっているそうですが、どのようにスタートしましたか?

神:最初にバンダイナムコエンターテインメントさんから、「G.I.」を使って全く新しい世界を作りたいという相談を受けました。できるだけ原作の要素を入れつつ、新しい見せ方をするにはどうしたらいいのかというコアなところから参加しています。ゲームのコンセプトになるものや、オリジナルキャラクター、世界観の設定についてもいろいろとアイデアを出しました。

おふたりがアニメーション監督と作画監督として制作された、PVの見どころはどこですか。

神:原作だとありえないキャラクター同士が戦うシーンですね。「G.I.編」といえばカードだと思うのですが、「G.I.2」では新しく「再念カード(※)」というものが追加されました。このカードを使うと、様々なキャラクターを召喚することができます。

※「G.I.2」で新たに登場するカード。バトル中に「使用(オン)」することで、カードに描かれたキャラクターの能力を発動することができる。

吉:幻影旅団編で死んだはずのパクノダが、ノブナガに召喚されて戦っていますよね。ヒソカがレイザーを呼び出すシーンとか、原作では絶対に見られない。

PVのノブナガとパクノダの場面写

神:交わったことのないキャラクター同士を戦わせると新鮮味が出ますし、ファンの方にも面白いと思っていただけるのではないかと思って。吉松くんはPVを観てどう思った?

吉:久しぶりというか、懐かしかったですね。当時のアニメスタッフさんがたくさん集まっての制作でしたし。

神:あれから4年も経つと、当時原画だった人も作画監督などになっていて、非常に忙しくされています。ですが、「『HUNTER×HUNTER』ならやりたい」と言ってくださるスタッフさんが多かったです。

吉:みんな『HUNTER×HUNTER』が好きですからね。僕も依頼された時はめちゃくちゃ忙しかったのですが、『HUNTER×HUNTER』は大好きなので引き受けました。

神:作画の担当を決める時も「キルアのシーンは私~!」みたいな感じで、好きな人が描いています(笑)。皆さんキャラクターがどう動くかなどきちんとわかっているので、詳しく説明しなくてもいい画があがってきてありがたかったです。

キルアなどの原画

吉:優秀なスタッフさんがたくさんそろっていたので、僕も楽でした。

神:細かいところは全く口出ししていません。スタッフは皆、戦友みたいなもので。

吉:戦友が同窓会しているみたいな感じの作業(笑)。

神:そうだね!お仕事っていうよりは同窓会みたいな気分でやっていました。

PVに登場しているオリジナルキャラクターは、どんなキャラクターなのですか?

神:この少女はスフィカという名前で、ゴンやキルアと一緒に「G.I.2」を冒険します。キャラクターデザインは、アニメと同様に吉松くんにお願いしました。ほぼ一発でデザインをあげてきてくれたので、僕の方は苦労することがなかったです。

吉:神志那さんが何も言ってこないから、「これでいいのかな…?」と心配になりました(笑)。一番苦労したのは髪型ですね。

スフィカの設定画

神:アニメーションのキャラクターの髪型は、デザインが出尽くしているからね。

吉:スフィカの頭は、最初帽子のつもりで描いたと思いますが、結局そのまま髪の毛にしちゃって。ヘルメット前髪というか、特徴的な前髪になりましたね。あとはツインテールとおかっぱ頭を混ぜました。後れ毛がバシバシ出ているのは完全に思いつきです。それで、あんまり見たことのない変な髪型ができたのではないかと(笑)。

アニメの「G.I.編」で印象に残っているシーンはありますか?

神:ヒソカが混じったドッジボールのエピソードはめちゃくちゃ面白かったです。ゴンとキルアが協力してボールを撃つところは、何とも言えないですね。あとゲンスルー戦!自分で監督やっているのに、今回改めて観た時に「スゲー!」と思いました(笑)。スタッフさんもとても力が入っているのが目に見えてわかったので、未だに印象に残っています。

アニメのゲンスルーと戦うゴンの場面写

吉:僕は、追い詰められたゲンスルーたちが物陰で体育座りしているシーンですね。ぼそぼそしゃべっているところが妙におかしくて、何故か印象に残っています。「かわいいなこいつら」と(笑)。ゲンスルー戦は、ゴンの左腕がふっとぶところが大変でしたよね。

神:あのシーン、よくテレビで放送したよね。アニメでもできるだけ原作どおりに見せるのが使命だとは思うけど…。

吉:左手がふっとばないことには話が進まないですもんね。

神:だからワンカットだけ見せて、あとは左腕が見えない角度にして隠しました。当時は日曜日の朝に放送されていたので、とても気を遣いましたね。深夜に移ってからは気にせずバリバリやっていますが。

最後に、このインタビューの読者にひと言お願いします。

神:PVは懐かしいキャラクターたちが原作では見られない組み合わせで戦っているので、そこをぜひとも観ていただきたいです。あとはゲームの中で自由にキャラクターを組み合わせて、バトルを楽しんでください!

吉:久しぶりに動く『HUNTER×HUNTER』のキャラを描いたのでぜひ見てください、よろしくお願いします。あと、実際にゲームが出ましたら僕もプレイしたいと思っていますので、一緒に盛り上がりましょう!

神志那さんと吉松さんのインタビュー中の写真

No.2 門司健吾さんインタビュー

『HUNTER×HUNTER』担当編集の門司さんにインタビュー。アプリゲームへの冨樫先生の思いが明かされる。

門司健吾

新カードの発想は「よく考えたな」と思いました。

今回のアプリゲームにはどのように関わっていますか?

門:原作担当として、監修会議でゲームのコンセプトやキャラクターのセリフなどを全部チェックさせてもらいました。

ゲームの感想を率直に教えてください。

門:キャラクターを呼び出せる「再念カード」は、「よく考えたな」と感じました。死んでしまっているキャラや、状況的に「G.I.」を訪れるはずがないキャラでも、データから再現されたものというやり方であれば登場可能という発想は流石だなと思いました。 あと、タップで念能力が発動できるのは楽しそうですね。個人的には一番好きなヒソカでプレイしてみたいです。

門司さんのインタビュー中の写真

「G.I.2」は原作のその後を描いておりますが、監修にあたって冨樫先生の反応はいかがでしたか?

門:今回の「G.I.2」は、原作にない設定ということもあり、企画書の段階で先生に確認していただきました。冨樫先生はストーリーを物凄く綿密に作られていますが、かといって原作で描いていないことはやってほしくない、というタイプの作家さんではありません。もし自分が思いついていない面白いアイディアを出して来たら、じゃあ原作ではそれを更に超えることをやってやろうと思うので、好きにやっていただいて構わない、とおっしゃっていました。

PVはいかがでしたか?

門:原作やアニメではやっていないフランクリン対ゴトーなど、ゲームだからできるifの戦いを描いているのが凄くよかったです。通常のアニメ化では絶対に観られないはずのものを観られたので興奮しました。夢のバトルが実現できるという、今回のゲームの売りがちゃんと表現されていて、編集者というより一ファンのような気持ちで楽しんでしまった気がします。

フランクリン対ゴトーのPVの場面写

最後に、このインタビューの読者にひと言お願いします。

門:バンダイナムコエンターテインメントさんの『HUNTER×HUNTER』のゲームはけっこう間が空いてしまいましたが、楽しみにしてくれている方も多いと思います。自分の指先でキャラを操作できるという気持ちよさは、これまでの『HUNTER×HUNTER』アプリには無かった新たな魅力だと思いますので、ぜひ一度プレイしていただきたいです。僕もリリースが楽しみです!

No.3 平野義久さんインタビュー

アプリゲームの作曲を担当した平野さんに、曲へのこだわりを聞いてみたぞ!!

平野義久

「狂」の作曲に大きな愉しみを感じました

今回のアプリゲームの制作には、どのような経緯で参加されたのですか?

平:アプリ版『HUNTER×HUNTER』とアニメ版のそれには、密接なリレーションシップがあるのだと、お声掛け頂いたのをきっかけに知りました。 自ずと、アニメ版の作曲者として本作品に参加させていただくことの意義を痛感し、楽曲提供させていただきました。

何曲くらい提供されましたか?また、制作にあたり気をつけたことはありますか?

平:そうですね、7〜8曲ほど依頼を受けました。オープニング曲のほか、背景音楽を幾つかという感じです。 制作で意識したのは、アニメ版の作品世界を踏襲することです。ですが、それがみだりに独歩するのでなく、アプリ版の世界とうまく馴染み溶け込むように気をつけました。

本作の音楽はPVにも使われていますが、PVを観てどう思いましたか?

平:アニメの音楽を書いていた頃が懐かしくなりました(笑)。と同時に、新たな『HUNTER×HUNTER』の世界が誕生したことへの喜びも感じました。

アニメの音楽を制作していた頃は、どのようなことを意識していましたか?

平:『HUNTER×HUNTER』は「理」と「狂」の妙なる纏綿の作品です。その対極性のバランスを、エピソードの違いによってどうとるか。時に「理」に比重を置き、またある時には「狂」に重きを置く。個人的には「狂」のイメージが炸裂するオーケストラを書いた時に、とりわけ大きな愉しみを感じました(笑)。

アニメのヒソカやゲンスルーなどの「狂」を描いた場面写

「G.I. 編」はゲーム世界が舞台でしたが、音楽面でゲーム要素を意識されることはございましたか?

平:ゲーム世界という前提をプリンシパルに意識することはありませんでした。それよりも、そこで繰り広げられるドラマ、人物を描くことに焦点を置きました。

最後に、このインタビューの読者にひと言お願いします。

平:アプリ版でこそ味わえる『HUNTER×HUNTER』の世界をご堪能ください。 『HUNTER×HUNTER』、最高です!